タムロン18-400mmのレンズ。買おうか迷いますよね。
「広角から望遠まで1本で撮れるの魅力的だな。でも写りを犠牲にしてたり、重すぎたりしないかな。」
といった悩みをお持ちではありませんか?
今回はこのレンズを1年以上使用している私が使ってみた感想をお伝えします。
結論 レンズ交換が面倒なら買いましょう
早速ですが結論。これはディズニーや屋外イベントで使いたいレンズです。
「1本でなんでも撮りたい」というニーズに応える便利ズーム。特にディズニーのショーパレ撮影には心強いパートナーとなります。
週末のお出かけ先でも、レンズ交換するの面倒ですよね。これ1本あれば、どの画角でも撮れます。
ただし、日常使いには大きく、重いことを踏まえて購入する必要があります。
以下にて、詳しく解説したいと思います。
概要
タムロンの18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD(以下、当レンズ)は、広角から超望遠までを1本でカバーする、APS-C機用の高倍率ズームレンズです。
400÷18=22.2倍という倍率はおそらくタムロンしか作らない。唯一無二ですね。
35mm換算で約28-640mmに相当する焦点距離は、旅行、イベント、ポートレート、ショー撮影まで幅広いシーンで活躍します。
手ブレ補正機能(VC)も搭載し、特にブレやすい望遠端での手ブレを抑えるのに役立ちます。
※Di Ⅱ が付いているため、APS-C機専用レンズとなります。クロップ機能付きのフルサイズ機なら使えます。
なぜ購入したのか
私はディズニーで写真を撮るのが好きで、
特にショーやパレード撮影用に適したレンズを探していました。
広角(18mm)で風景などを撮影し、超望遠(400mm)でパレードやハーバーショーを撮れるレンズが欲しかったためです。
使用しているカメラ、EOS R10はキヤノンRFマウントですが、当レンズはRFマウント用が発売されておらず。
EF-RFを接続するマウントアダプターが必須になりますが、それでも使ってみたいと思っていました。
高倍率ズームレンズを探して三千里、いろいろ悩んだ挙句このレンズに辿り着き、2023年夏頃に購入しました!
1年使ってみての感想
ここからは、実際に1年使ってみた感想を述べたいと思います!
利点
汎用性
広角から超望遠まで1本で対応できるため、レンズ交換が不要でかなり快適。特に旅行では荷物を減らせて助かります。ただしレンズ自体は重いので、非力な方は注意が必要。
レンズ交換する場所も探さなくていいですし、交換時の落下リスクもなくなります!
手ブレ補正(VC)の有用性
手振れ補正もしっかり効きます。望遠端(400mm)でもそこそこ安定した撮影が可能で、三脚なしでも撮れます。個人的な感想ですが、夜のショーパレを400mmで撮影しても、手ブレが出にくかった印象です。
後述の作例を参考にしてください。
コストパフォーマンス
なんといってもここ。
高倍率ズームの中でも比較的手頃な価格で、多くの焦点距離をカバーできる点は素晴らしいです。
10万円以下で買えました。単焦点レンズや大三元レンズと比べたら描写力やシャープさは落ちますが、それでもキットレンズよりは写りが良いと感じました。コスパGoodです。
欠点
AFの精度
AF(オートフォーカス)の不具合がたびたび起こります。
この不具合が起こるのは「R10+マウントアダプタ+当レンズ」という接続をしているからだと思われます。
マウントアダプターは純正のものを使っていますが、やはりAFの精度が悪くなってしまうようです。
広角から望遠まで、せわしなくレンズを伸縮させていると起こる気がします。
特に望遠端ではピントが合いにくい状況があり、動きの速い被写体では苦戦しました。
解決方法として「1度電源を切り、レンズを付け直す」という方法がありますが、ショーやパレード撮影で数秒のロスが何度も発生します。これはストレスでしたねー。
追記 ファームウェアアップデートが出来るようになりました!
画像のとおり、前述したAFの不具合が報告されています。
2023年8月にアップデートできるようになっていたみたいですね。
TAP-in Consoleという機器を使えば、アップデートできます。
(知らなかった)
重量感
約705g。軽量とは言えません。
長時間の撮影では肩や手首に負担がかかり、日常使いには少し重すぎると感じました。
事実、私はちょっとしたお出かけなどにはまったく持ち出していません。撮りたい気持ちはあるんですが。
購入される場合、実機を触ってみるのが1番だと思います。ヨドバシカメラの大型店や中古ショップなら在庫があるかもしれません。
あるいは、レンタルしてみるのも良い方法だと思います。
暗所では物足りなさ感じる
開放F値が3.5-6.3のため、暗所や夕暮れの撮影ではISOを上げざるを得ない場面が多々ありました。
このレンズで満足できれば良いのですが、結局この他に、F1.8の単焦点レンズやF2.8通しの大三元レンズが欲しくなります。
とはいえ、10万円以下のレンズで400mm撮影時F値6.3で撮れるのは「かなり明るい」ほうのレンズだとは思います。キットレンズだともっと暗くなりますから。
その他チェックすべき仕様・スペック
上記のほか、チェックしておきたいポイントをまとめました。
最短撮影距離は45cm
最短撮影距離は0.45mということで、
便利ズームレンズにしてはかなり寄れると思います。レストランのテーブルで料理撮影とかは難しいですが、そこはスマホを使えばOK。
※最短撮影距離とは、ピントが合わせられる最短の距離のことで、これ以上寄ってしまうとピントが合わせられないというものです。望遠ズームレンズでは比較的長い傾向にあります。
最大撮影倍率は1:2.9
最大撮影倍率は1:2.9ということで、
かなり「寄れる」仕上がりとなっています。
※1:2.9というのは1/2.9を表しています。これは、実寸サイズに対して、写真に写るサイズが1/2.9倍されるというもの。1:1に近づくほど大きく、1:1のレンズは「マクロレンズ」と呼ばれています。
各種切替スイッチが付いてる
当レンズには3種類のスイッチが付いています
- ズームロック スイッチ
- 手ブレ補正 スイッチ
- AF/MF スイッチ
ズームロックスイッチ(名称合ってるのかわかりません)は、カメラをぶら下げている最中に意図せずレンズが伸びてしまわないよう、ロックできるスイッチです。
これがないとレンズが伸びてしまい、故障に繋がることもあるので、ありがたいスイッチです。
手ブレ補正やAF/MFも切り替えられるスイッチがついています。安いレンズだと付いておらず、カメラ側で切り替えなければならないので、こちらもありがたいスイッチです。
他人のレビューも見てみる
AIを使って、Web上に掲載されたユーザーレビューを集めてもらいました。
多くのユーザーが、「これ1本でどんなシーンにも対応できる」という高倍率ズームの利便性を評価しています。
しかし、以下のような課題も共通して挙げられています。
「旅行では便利ですが、400mmでは若干の画質低下が気になります。」
「子どもの運動会で使いましたが、動きが速い場面ではピントが迷うこともありました。」
こういったレビューが投稿されています。
参考にされてみてはいかがでしょうか。
具体的な作例
- 広角端(18mm)
1/320,F8,ISO100
風景写真などに最適。広がりのある構図が撮れます。
- 望遠端(400mm)
1/500,F6.3,ISO125
1/500,F6.3,ISO160
1/250,F7.1,ISO25600 RAW現像済
ステージ上のキャラクター、ダンサーの様子や、遠くのショーを撮るのに便利。パレード中に動き回るキャラクターも、望遠域で大きく捉えられます。
こんなに寄ったり引いたりできるの、とっても素晴らしいと思います。
ショー中は自分の足で動いたりできませんからね。
インスタで見つけた海外の写真家さんのアカウントです。こちらも作例として参考にしてみてください。
(リンク切れの場合はご報告いただければ幸いです)
この投稿をInstagramで見る
結論
タムロン18-400mmは、「1本でなんでも撮りたい」というニーズに応える万能レンズです。
特に旅行や、ディズニーなどのショーパレ撮影には心強いパートナーとなります。ただし、以下を考慮すると良いでしょう。
• (特にマウントアダプター使用時)AF性能が十分か事前に確認する。
• 重量700g超なので、持ち運べるかじっくり検討する
• 暗所撮影が多い場合は、より明るいレンズの使用を検討する
総じて、広範囲の焦点距離を便利に撮影したい方にはおすすめの1本です!